ウィルキンソンの炭酸が抜けていく。

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堀江貴文「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。」神戸大学卒業スピーチ全文書き起こし。

堀江貴文さんが近畿大学の卒業生に向けて、お祝いの言葉を贈りました。

そのスピーチがとてもぼくに響くものがあったので、書き起こしてみました。

 

 

以下スピーチ全文↓

いわゆる普通の生活を送って行くのはごく一部

皆さん、おはようございます。

ついに、これまで生まれてから20数年間、レールの敷かれた上を、ただ走ってきた人生をここで終えることになります。これからは、レールがあるようで、レールのない世界に突入していくことになります。これまでは卒業した後、就職活動などしたと思いますが、同じ会社で定年退職まで勤め上げて、その間に家族を持って家を建ててという、いわゆる普通の生活というのを、送っていくことになったのかもしれません。が、そんな未来は、おそらく、皆さんのうちのごく一部しか、そういった未来を歩まない、いや、歩めないと思います。

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世界中の凄い人たちが勝手に世の中を変えて行く

今、私が創業したライブドアもそうだったんですが、インターネットやスマートフォン、そういったものが社会の仕組みを大きく変えつつあります。まだ皆さん、気づいてないのかもしれません。スマートフォンでゲームをしているだけかもしれませんが、皆さんが知らないうちに世界中の凄い人たち、頭の良い人たちは、どんどん新しい技術を開発して、勝手に世の中を変えていってしまっています。

まず、皆さんはその事実に気づいてください。

ただ、今までは、レールに乗って大学を卒業すれば良かったかもしれないですが、これからはそんなに甘くないです。自分で、できるだけの多くの情報に接することが大事です。その為のツールは揃っています。別に先生の教わらなくても、自分でスマートフォンのニュースアプリを使って、情報に接することもできるし、ソーシャルネットワークを使って、世界中の面白いなあ、この人の話聞いてみたいな、っていう人たちの情報に、すぐにたどり着くことができます。

簡単です。

まず、自分で情報を、世界中の素晴らしい、頭の良い人たち、先をいっている人たちの情報を触れることができるので、まずそのことを頭の中に入れておいてください。

そして、それだけじゃダメです。

これからは、そうやって仕入れた情報を自分の頭で考えて、そして、自分で発信して、頭の中を整理して、自分で考える癖をつけないといけません。それをどうやってやるのか?簡単です。インターネットでブログやら、SNSやら、いろんなものがある。そこで毎日発信し続ければ良い。非常に簡単なことです。それを毎日やってみて欲しい。そうすることによって、世界中の様々な情報を頭の中に入れて、考えて、自分なりの判断ができるようになると思います。

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豊かな日本が当たり前だった時代は、とうの昔に終わりました。

なんでそんなことしなきゃいけないのか。

これからは、権威が当たり前ではなく、あてにならない時代になってくると思います。今までは、レールの上を走って、権威、例えばマスメディアや上司が言うこと、それに従っていればよかったかもしれないです。しかし、皆さんは気づいてないかもしれませんが、そんな時代がとうに終わりに近づいています。それも全てが、インターネットが作り出した、グローバル化がもたらしたことです。

みなさん、ほとんど日本人、少し外国人の方も混ざっているかもしれませんが、ほとんど日本人だと思います。日本は、戦後、何十年も高度経済成長で、世界1位、2位の経済大国と言われるようになりました。非常に豊かになりました。多分、僕よりも上の世代じゃないと日本が貧しかった時代のことは知らないと思います。当然ながら、ここにいるほとんどの皆さんは、日本が貧しかった頃なんて知らないでしょう。豊かな日本が当たり前だった時代は、とうの昔に終わりました。皆さんはそこも気づいてないかもしれない。スクリーンショット 2015-04-13 21.34.37

グローバル化は急速に 東南アジアを経済発展させる。

先日、札幌でタイ式マッサージを受けました。すみません、なんか庶民的な話で。6500円で90分だったのですが、しかしながら、ポイント割引があります、と言われて、1500円引きにしてもらい、90分で5000円です。

今年の1月、タイという国に行ってきたんですけれども、そこがやはり90分で500バーツ、プラス揉んでくれた人に200バーツのチップを渡しました。合計で700バーツ。さていくらでしょう?だいたい今、日本円は円安になっておりますので、だいたい2500円です。

もう、北海道の札幌のマッサージ屋さんの代金とタイのバンコクのマッサージ屋さんの代金と、たった2倍の差しかないんです。現状でこれです。ものすごい勢いで東南アジアは経済発展しています。

彼らの中の高給取りの人たちは、完全に日本人のホワイトカラーの年収を上回っています。そして富裕層の人たちもゴロゴロいます。タイのバンコクにいくと、ひとり5万円のお寿司屋さんが毎日満員だそうです。そんな時代に突入しつつあるんです。そして、そんな時代に突入しつつあるという危機感を持っている人がほとんどいない。これは、皆さん学生さんだけじゃなくて、政財界にもそういう危機感を持っている人は少ない。グローバル化っていうのは、そういうことです。

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レールの上を走っているだけでは取り残されてしまう

多くの国、特に日本みたいなインフラが整っていない国に、いきなり携帯電話の基地局ができます。中国の会社が作ったスマートフォンが、100ドル以下でばら撒かれます。そうやって、今までインフラが整ってきてなかった、例えば、アフリカの山奥の国の人たちが、そうやって簡単に世界最高峰の知に触れる機会を持つことになります。当然ながら優秀な人たちは、スマートフォンでインターネットにアクセスして、世界最高峰の知を英語ベースで手に入れることになるでしょう。

そして、皆さんはその人たちと同じ土俵に立って生きていくことになります。おそらく、最初に僕が言った、努力をしない人たちはというのは取り残されていくことになると思います。厳しい社会がこれから待ち受けています。そんなかで、これまで生きてきたように、レールの上さえ走ってりゃいいやと、周りの顔色見ながら、みんな卒業式はスーツにネクタイ、着物を着てきてる、就活ではダークスーツを着てすごい暑くて汗かいて、周りの目を気にしながら、周りと同じように就活していればよかった。でもこれからは違います。就職できて安泰だと思ったら、こりゃ大間違い。皆さんが一生勤め上げると思っている会社は、多分どっかでつぶれたり、どっかの会社に吸収合併されたり、すると思います。

それを前提で生きていてください。

そして、それは仕事だけじゃありません。

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だけれども、未来を悲観することはないです。

これからは人間関係、家族制度も大きく変わっていくことでしょう。今の常識は10年後、20年後は全く通用しないようになっている可能性が非常に高いです。

そんな時、どうすれば生きていけるのか。

それは、まず最初に僕が言った通り、情報を自分で収集して、自分の頭で考えて行動する力を身につけることです。そして、常識に縛られないことです。今みなさんが常識だと思っていることは、たとえば20年前だと常識ではなかった事もたくさんある。常識とか倫理とか道徳とか、こういったものは5年10年単位で簡単に書き換わります。そして、そのスピードというのは、グローバル化で加速していくことになると思います。

だけれども、未来を悲観することはないです。未来は僕は、もう、皆さんの心がけ次第だと思います。私は、たぶん皆さん知っている方からすると、ジェットコースターのような人生を送ってきたと思われてるかもしれません。そして、数々の失敗を繰り広げてきたと思っているでしょう。そして、例えば部下から裏切られたとか、信頼している人から裏切られてつらくないんですかとか、恨んでないんですかとか。すごく聞かれることが多いです。

未来のことを考える意味なんてない。

でも、僕は悪いことは忘れることにしています。過去を悔やんでもいいことは何一つないです。ただし、これからたぶん、みなさん、どんどん失敗していくと思います。チャレンジをするということは失敗する確率も上がるってことです。逆に言うとチャレンジしなければ失敗することはないかもしれない。でも、成功することもあり得ない。だから、失敗した時に、いい処方箋というのは、失敗した段階で、再発防止策をねる。二度と同じ失敗をしないように、どうやったらいいのかその場で考える。そして、考えたら酒でも飲んで、騒いで忘れる。その次の日にはすっぱり忘れる。私もそうしています。

そして、これから自分たちがチャレンジしていくことは必ずうまくいくと、思い込むことです。私はよく、皆さんのような世代の人たちと話す機会が多いです。そして、みなさん、僕がさっき言ったように、グローバル化で道無き道を歩んでいかないといけない、大変だ大変だと、年金は貰えるんでしょうかとか、これから日本はどうなっていくんでしょうか、私は不安です、っていう人たちがすごく多いです。

だけど、僕は老後のことなんか考えない。老後のことは老後になってから考えましょう。いくら準備してたって、50年後のことなんてわかりっこないですよ。今から50年前にでた未来予想図とか、その当時に出たSF映画とか見てみてください。笑っちゃうような描写がほとんどだと思います。人間なんて、5年先の未来なんて、僕だって予測できないです。今から10年前に、みんながスマートフォンを持って歩きスマホとかしながらtwitterとかlineとかやってる未来、想像できましたか、10年前に。できなかったでしょう。僕もできませんでした。

だから、未来のことを考える意味なんてない。そして、過去を悔やんでいる暇は、皆さんにはないはずだ。なぜなら、これからグローバル化で競争が激化して、そして、未来には、僕は楽しい事しかないと思うんです。それは、どうやったら楽しくできるか、それは今を一生懸命生きることです。

「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。」

なぜ私が、いろんなことにチャレンジをして、そして、いろんな失敗をしながら、たくさんの人に裏切られながらも、こうやって楽しく生きられていらるかって、それは今を生きているからです。今を集中して生きているからです。僕は、集中すると周りが見えなくなるくらい、集中します。まさに寝食を忘れて、一つの事に熱中する癖があります。皆さんにもそうなって欲しいです。

これから、生きていく上で大事なことは、それは、僕は、目先のことに集中することだと思う。長期計画なんて関係ないですよ。まずはそれをやってください。それをやらない限り、何も始まらないです。そして、今僕が言ったことを一つの言葉にまとめて、最後にみなさんに贈る言葉にしたいと思います。

「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。」

これから大変なことあると思いますけど、頑張って一生懸命生きてください。

ありがとうございました。スクリーンショット 2015-04-13 21.45.21

 

堀江貴文さんの言葉の中には、「未来を恐れず、過去に執着せず、今を生きろ。」というメッセージがあります。彼自身がこんな風に言えるのも、彼がそのように生きてきたからではないでしょうか。

 

僕たちは若いと思っていだけれど、いつの間にか老いているかもしれません。

 

しかし、未来を悲観しても、過去を後悔しても仕方ありません。

時間は過ぎて行きます。なら、堀江さんの言うように今を生きましょう。

僕たちはまだ何者でもない、でも何者にでもなれるのではないでしょうか。